土木施工管理技士になりたいと思えば土木施工管理技士の検定試験に合格しなければなりません。
勉強して、受験して、一体、どれくらいの方が合格するのでしょうか?気になる合格率の事、受験対策などお伝えしましょう。
土木施工管理技士の合格率推移
■合格率データ(全国平均)※試験実施機関から公表された全国受験者の平均合格率
1級土木施工管理技士の学科の場合、合格率を見る最近は50数パーセントで安定しているようですね。
それに引き換え、1級土木施工管理技士の実地試験の合格率は上がってきています。
また、2次土木施工管理技士の学科の合格率は上がってきていますね。2次土木施工管理技士の実地合格率も伸びてきています。
■土木施工管理士 全国合格率の推移
1級土木施工管理技士(学科・実地)※実地の数は前年度学科合格者を含む
1級土木施工管理技士(学科)の受験者数はおおむね30,000人台で、合格者数は20,000人に少し欠けるといった所でしょうか。
1級土木施工管理技士(実地)は、受験者数は減ってきていますが、合格者は10,000人超が3年続いています。
2級土木施工管理技士(学科)では、受験者数も増え、合格者22,198人と過去最高になりました。
2級土木施工管理技士(実地)では、受験者数は30,000人前後で推移していますが、最近の3年間は12,016人、9,554人、11,336人と、それ以前(平成24年以前)に比較して1.5〜1.8倍ほどの伸び率で安定して増えています。
出題傾向
学科試験は四肢択一のマークシート形式の出題。
・午前の問題A:出題61問中30問の選択解答
・午後の問題B:出題35問全問必須解答
例年、得点率は60%が合格ラインになっています。
ですから、65問中39問に正解をすればよいわけです。(時として変更される場合があります。平成23年、26年、27年度には基準点が37点(約57%)となりました。)
出題傾向としては特に大きな出題配分はなさそうです。しかし、過去問をベースにして、問い方をひねった問題が多くなるようです。
新規の問題はあまり出題されないようですが過去問と同じ出題は減少するでしょう。
過去問そのものではなく、問題文の言い回しを変えたものや関連知識を問うものが増加するだろうと考えられます。
更に、新規用語や最新技術に関する知識が出題されると思われ、過去問を暗記する程度しか準備できない場合、合格は難しくなるでしょう。
今後、この傾向が顕著になっていくと思われるので、過去に問われた基本事項を完全に理解したうえで、まだ出題されていない周辺事項にまで学習範囲を広げることが、今後の受験対策では重要になってきます。
マークシートによる4肢択一式問題では、判断に自信が持てなくても解答することができます。
しかし、正解ではないケースも多くなります。
それを補うためにも、問題文の表現に惑わされない『正確な知識』を習得し、確実に得点を積み上げることが合格する上で必須となります。
1級土木施工管理技士になるためには、2次試験である実地試験に合格しなくてはなりません。
解答は記述式で行われます。そのため学科試験よりも確かな知識が求められます。従って、合格率30%台の難関試験となっています。実地試験で特に注目されるのは経験記述であることは間違いありません。
しかし、合格には総合的な得点を得ることが重要です。そのためには経験記述だけでなく選択問題の対策も十分に行わなければなりません。総合的な得点力を高めましょう。
基本的な内容から段階的に知識を積み上げていくのが大事になります。
試験絶対合格対策
【学科試験対策】
難しい問題が多くなったと言ってもベースはやはり過去の問題が圧倒的に多いです。
また、過去の問題に関連する問題も多く出題される傾向なので、やはり一番重要なのは過去問題を繰り返し解くということでしす。過去5年分を何度も繰り返し勉強しましょう。
実際の合格ラインが60%だからと言って、勉強する時も60%を目指したのでは合格は無理です。
80%以上の正解率を目標にして勉強してください。
【実地試験対策】
学科試験は何とかなるけれど、実地試験が・・・と言う声をよく耳にしますしかし、実地試験に合格しない事には始まりません。実地試験は施行経験記述がメインになります。
施行経験記述は、実際に経験した土木工事の概要、および、その工事に対して行った管理を記述します。
しかしながら、管理項目は毎年違うものを指定されます。従って、何の管理について出題されるか分からないわけです。予想がつきません。
その為、全ての管理項目に当てはめた文章を作成して、丸暗記する方法をお薦めします。
・出来形管理
・工程管理
・品質管理
・安全管理
・環境保全管理(環境対策)
・建設副産物対策
文章の流れは…
「技術的課題」⇒「検討内容」⇒「対応処置」
になります。
とにかく問題点から検討内容と対策を考えれば良いわけです。学科テキストからもヒントを得られますが、ジャンル別に例文が載っているテキストなどを購入して、自分が経験したものに近い内容のものを選びます。
選んだテキストの文章を真似しながら自分なりの言葉に変えて文章を作っていきましょう。文章が出来上がったら、何度も読み返して暗記するようにします。
土木施工管理技士検定試験に挑戦する勉強法
いよいよ、実際に土木施工管理技士の検定試験に挑戦です。試験の間際になって慌てても仕方がありません。出来るだけ余裕をもって、勉強をスタートしましょう。試験の半年以上前からが望ましいです。
参考書を購入
過去問をベースに全体の分野をカバーしているものが良いでしょう。自分が手にとってみて読みやすい、分かりやすいものを1冊だけ購入します。他の参考書を欲しいと思っても、まず最初の1冊をマスターしてから購入を検討するようにしましょう。
自分にノルマを課す
どんなに忙しくても、一日にこれだけはやるという「日課」を決めましょう。ただし、あまり負担にならないように、10~20分で、出来るくらいの軽いものにします。もちろん、これは最低のノルマですから、休日はもちろんの事、日常、寸暇を惜しんでノルマ以上の勉強をするようにしてください。
二次試験の勉強を開始する
一次試験の翌日には解答が公表されます自己採点をして大丈夫だと思ったらすぐに二次試験の勉強を始めます。二次試験では経験記述が重要になりますので、経験記述を中心に勉強しましょう。
自分が経験した工事に関して、過去にどのような問題が出題されていたのかを調べ、それを基にして、すべての項目についての文章を作成します。すべての項目について学んでおけば、どの項目が出題されても解答できるので精神的にゆとりを持つことが出来ます。
実際に書き出すことが重要です。いざ、文章にするとなると、上手く言葉がでてこなかったり、長くなりすぎたり、短かったり、頭の中では考えられていて完全だと思われることも、文章にしてみると支離滅裂だったりすることが多いと思います。
さらに作成した文章は、上司や先輩に添削してもらえれば良いですね。また、添削サービスを利用するのも良いかもしれません。とにかく、すべての項目について文章を作成し、それを暗記するのが重要です。
記述以外の問題に関しては、一次試験に使用した参考書で復習します。
気をつけなければいけない事は一次試験はマークシートでしたからはっきりしない部分があっても解答できましたが、二次試験では記述式になるので、自分で記述できるよう、はっきりしない部分が無いようにしなければなりません。
ここまで、しっかりと勉強すれば、土木施工管理技士の検定試験は、怖いものではなくなっているはずです。
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