ランチェスター戦略とは?事業成功に不可欠な戦略を3分で紹介します

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よくニュースなどで、大手企業の戦略事例が紹介されますが、中小企業が同じことを取り入れても、失敗することのほうが多いです。

これは、それぞれに合った戦い方が、180度違うことを知らないからです。

ランチェスター戦略では、大企業は大企業の戦い方、中小企業は中小企業の戦い方を表しています。

世界中多くの企業が取り入れており、弱者が強者に立ち向かうための戦略手法ともいえます。

この、ランチェスター戦略について、そのルーツから、戦略の詳細を理解し、自分のビジネスに生かしていきましょう。

ランチェスター戦略とは?

ランチェスター戦略のルーツは、実は、第一次世界大戦の軍事戦略として使われた、ランチェスターの法則です。

イギリス人のエンジニアである、F・Wランチェスターは、自分が開発した戦闘機が、どのような成果を上げるのか、兵力数や武器性能を数値化し、それがどう敵軍に与える損害量となるのかを発見したものです。

剣や弓矢で戦う、古典的な戦闘に関する法則を、第一法則。小銃やマシンガンといった、兵器を利用した近代戦を第二法則といいます。

第二次世界大戦になると、アメリカ軍が、このランチェスターの法則を応用し、戦闘力を敵軍と戦う直接的な力と、敵軍の工法を攻撃し、敵が戦争をすることを困難にする、間接的な力に分けて捉えていきます。

これを、ランチェスター戦略方程式といい、戦後、産業界へ応用されていきます。

日本においては、コンサルタントの田岡信夫氏が、販売競争に勝つための理論と実務として体系化し、1970年代以降、多くの企業がこれを学び、自社流に応用してきました。

今では、販売戦略のバイブルとして、多くの経営者が活用しています。

ランチェスター戦略のメリット

なぜ多くの経営者がこのランチェスター戦略を、参考にビジネスを展開するのかというと、デメリットがなく、ほとんどメリットしかないからです。

ランチェスター戦略は、基本的なビジネスの戦略なので、それを知らないと話にならないといえます。

自分が明らかに弱者なのに、ビジネスをスタートしたばかりの時に、私は何でもできますと、まずは小さな市場に特化しないとなると、絶対に売れることありません。

そのまま、ビジネスの世界から退場することになります。

そうならないための、経営手法がランチェスター戦略には詰まっているといえるでしょう。

活用しやすい企業

ランチェスター戦略は、メリットしかないということを伝えましたが、お勧めできない企業はないともいえます。

ビジネスの基本というものは、常に自分の業界に目を向け、強者の弱点を探し続け、弱者の行動に目を光らせる。

そして、強者の弱点を一気に突いて、弱者が自分の弱点を突いてきたら、同じような商品を追随して出していく。

ビジネスは、基本的にこの繰り返しで、手を打つのを怠けて遅くなったり、もしくは手を打てなかったりすると、会社の売り上げは、どんどん下がっていきます。

周りの環境が変化すると、自分も変化していく。

時代に合わせて、ラーメン屋さんの味付けが変わるように、自分自身も変化させていくということが大切です。

ランチェスター法則の第一法則と第二法則

ランチェスター戦略をより深く知ることができるように、先ほどお伝えした、ランチェスターの法則を詳しく解説しましょう。

弱者の戦略

第一の法則は、一騎打ちの法則ともいわれており、一度の一人の相手と戦う、一騎打ちをイメージしています。

戦国時代の、近距離戦をイメージするとわかりやすいでしょう。

例えば、竹槍を持った兵士が10人いる側と、20人いる側絵では、20人いる側の戦力が10人残り、10人いる側は全滅する。

竹槍を持った兵士が10人いる側と、銃を持った兵士が10人いる場合では、銃の武器効率が高いため、竹槍側は全滅となる。

これらの考え方を計算式にすると、このように表すことができます。

戦闘力 = 武器効率 ×兵力数

兵士の戦闘力が同じであれば、兵士の多いほうが勝つ、というシンプルな法則です。

中小企業は、大手企業には、兵力では勝てないため、質を高めていくことが、一般的に中小企業の取るべき戦略です。

数で負けてしまうのであれば、地の利を活かし、局地戦へ持ち込み、相手の戦略を減らすことが重要な戦略です。

中小企業では、本人のパフォーマンスが上がるのであれば、フレックスな勤務体系にするなど、個々の戦闘力を高めるに内部施策が有効となります。

強者のための戦略

第二の法則は、集中効果の法則とも呼ばれています。

1人で複数の相手を同時攻撃する、広戦域・遠距離戦をイメージしています。

まさに、近代的な戦い方がこれにあたります。

戦闘力 = 武器効率 × 兵力の二乗

同じ武器効率の銃を持った5人の軍と、10人の軍が戦った倍、戦闘力は兵力の二乗に比例し、

10の二乗 - 5の二乗 = √75 = 8.66

これは、8人生き残るという計算となります。

わかりやすいのが、IT業界のビッグ4と呼ばれる、Apple、Google、Facebook、Amazonでも、ある程度の追撃をお互いしますが、シェアNo1を取っていこうという戦い方はほとんどせずに、それぞれの特定分野でNo1を死守するという戦略が基本となっています。

ですので、強者が取るべき戦略というは、弱者が行って成功した戦術を真似し、それを数で圧倒し、膨大な資金を使って、広域に拡散する手法を使います。

このことを考えると、大企業のように兵力が優勢な場合は、第二法則で戦うべきですし、中小企業は、特定分野に特化し、第一法則で局地戦を行ったほうが、良いということになります。

ランチェスター戦略の実践

これまで解説してきた、ランチェスターの法則から、実際にランチェスター戦略を解説していきます。

ランチェスターの法則において、カギとなるのは兵力でした。

いわゆる、兵力があるのが大企業、兵力がないのが中小企業となりますが、それぞれ企業経営や営業戦略にどのような違いがあり、どう戦っていくべきなのかを詳しく解説します。

弱者の取るべき戦略

弱者の取るべき、ランチェスター戦略は、武器力、いわゆる社員の質を高め、敵と1対1に持ち込みやすい領域、いわゆる市場で勝負する必要があります。

先ほどの言葉でいうと、局地戦を展開するということになるのですが、それは、地域を限定したり、売る商材を絞ったりと、顧客の分類をできるだけ細かく行うことを指します。

企業のための戦略で、

「ニッチを狙え」

とよく言われますが、この言葉も、ランチェスターの法則から導き出された、ランチェスター戦略であるといえます。

ランチェスター戦略の、弱者における分類は、その分野で自社が完全に勝つくらいまで、小さくするか、大企業が目もくれないような、小さなニッチ市場を狙うかにあります。

強者の取るべき戦略

強者、いわゆる大企業は、ランチェスターの法則でいう、第二の法則が有効です。

強者のランチェスター戦略は、総力戦で、相手と武器力を同等に、兵力を活かした戦いを展開します。

それは、広く利用が見込める製品やサービスで、模倣戦略をします。

大規模な広告や、展示会の出店を繰り返して、お客様を獲得し、市場のシェアを拡大していく戦略です。

弱者ができない、お金と人員を使った戦略といえます。

ランチェスター戦略の事例

最後に、ランチェスター戦略の事例として、ソフトバンクの孫社長の事例を紹介します。

ランチェスター戦略は、ビジネスの基本戦略であり、本当に多くの企業が行っています。

ソフトバンクでは、実は、SBクリエイティブという出版社を持っています。

この出版社は、最初はパソコン雑誌を出すことからスタートしています。

その理由は、ソフトバンクは創業当時、パソコンソフトの卸売りをしていたからです。

パソコン雑誌を出せば、パソコンソフトの売れ行きが良くなり、パソコンソフトの卸売業も、合わせて儲かるという流れを考えました。

そのパソコン雑誌について、ランチェスター戦略を取り入れたのです。

他のパソコン雑誌では、いろいろなメーカのパソコンを全部取り扱っていました。

ソフトバンクは、小さな市場に特化し、パソコン雑誌を創刊することにしました。

まずは、NECのPC8000シリーズに特化したもの、シャープのMZ-80Bシリーズに特化したもの、これらは、他の雑誌とは違って、狭く深掘りした記事がユニークで、大ヒットしました。

これらがきっかけで、SBクリエイティブは、1年目から8億円の売り上げを上げたといいます。2年目には、35億円の売り上げを上げ、見事成功を収めています。

このことだけを見ると、ランチェスター戦略だけをしておけば、うまくいくと思いがちですが、実はそれは、多くの経営者が陥る間違いです。

ビジネスはそう甘いものではなく、たった一つの戦略をしたからといって、うまくいくことばかりではありません。

SBクリエイティブが出版した、先ほどの雑誌も今は廃刊になっています。

1つのことが成功したら、次の展開を考え、新しい戦略を練っていくことが大切です。

ランチェスター戦略を応用したもの、新しいビジネス戦略も多く出ているので、時代に合わせた内容を常に考えて経営に生かしていくことがとても重要です。

まとめ

最後に、ランチェスター戦略は、企業の資産や資金、企業の持つ営業力に応じて、市場のシェアをどう獲得するかというアプローチが異なることを伝えています。

様々な戦略がある中、ランチェスター戦略は、それらの元として、必ず知っておきたい戦略です。

ぜひ、より深く勉強して、自身のビジネスに取り入れていきましょう。

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