経営者必見!効果的なコンプライアンス運用のための4つのポイント

経営者必見!効果的なコンプライアンス運用のための4つのポイントビジネス・仕事

経営陣の不正資金流用、個人情報流出、従業員の不適正動画、などなど、様々なメディアで後を絶たない、コンプライアンスに関するニュース。

更に、安全配慮義務違反など、労使・労働問題も多くなってきました。

追い打ちを掛けるように、「働き方革命」により、経営者、従業員の取り決めがより複雑に、難しくなってきています。

コンプライアンスを含む、働く際の取り決めは、それを破れば企業の信頼を崩し、また、それを破った経営者、従業員は解雇されるなど、厳しく制定されています。

コンプライアンスは、聞くだけで誰もが目を背けたくなるような面倒で、難しい問題ですが、これからの時代において、避けては通ることはできないでしょう。

社内において、少しずつでも浸透させていくためにも、ぜひ、この記事で基本的な部分から、その活用まで知っていただき、生かして貰えれば嬉しいです。

コンプライアンスとは?

一般的に、コンプライアンスとは、ビジネスシーンで使われる言葉で、「法令遵守」のことを指します。

当たり前のことですが、企業というものは、法律や社会の一般的なルールに反することなく、公正に業務を遂行していく義務があります。

しかし、近年の企業間競争の激化により、不正に手を染めてしまう人や企業が後を絶ちません。

日本では、2000年以降、企業の不祥事が相次ぎ、コンプライアンスが重要視されるようになりました。

企業の不祥事が起こるたびに、コンプライアンスの体制が問われてきましたが、実際は、このコンプライアンスを整えたとろころで、本当の意味での法令の遵守にはなりません。

企業が、事業を継続していくうえで、コンプライアンスの他にも大切にすべきことがいくつかあります。

ここでは、まずはコンプライアンスについて再度その意味を解説し、それらの他に大切にすべきことを紹介していきます。

コンプライアンスの意味

現代の日本において、コンプライアンスは、単に法令だけでなく、従業員のための就業規則や企業倫理、社会規範といった内容も、遵守すべきこととして捉えられています。

例えば法令は、国会が制定する法律や、行政機関が制定する命令などで、拘束力のあるものを含みます。

その中で、企業内で制定しているものとして、就業規則や社内規定があります。

これらは、社内の各規則や既定の他、業務の細かい手順やマニュアルなど、社員として守らなければならないものをすべて含むものとして位置づけられています。

これらの他、法令には定められていないものの、社会的に求められる倫理規範や道徳規範などを企業倫理や社会的規範として定める企業もあります。

最後にあげた、企業に求められている、倫理観や道徳観は、時代とともに変わっていくこともあるので、社会の動向も見ながら見直していく必要があります。

コンプライアンスの重要性

ご紹介したように、とても広い範囲で捉えられているコンプライアンスですが、そこまでして重要視するにはきちんとした理由があります。

それは、「企業価値の向上」が大きな目的だといえます。

不祥事を起こした企業は、一瞬にしてその信頼性を損なってしまいますが、しっかりとコンプライアンスを運用している企業は、「優秀な企業」「信頼できる企業」と、みなされます。

なぜなら、コンプライアンス体制を構築することは、従業員の意識を高めることだけでなく、不正に対する社内チェック機能を強化し、不正をしづらくするという環境と風土を確立することにも繋がっていくからです。

そのような評価が積み重なっていき、消費者や取引先から高い信頼を得ることになり、引いては、「企業価値の向上」へと、繋がっていくのです。

コンプライアンスが重要視されている理由

コンプライアンスをきちんと運用していくとは、従業員の意識を高めるだけでなく、不正に対する社内のチェック機能を強化するとお伝えしましたが、コンプライアンスは、企業のリスクマネジメントの一つとして、捉えられることが多くなってきました。

どうして、リスクマネジメントの一つとして捉えられるようになったのか、解説していきます。

利益の優先

業績を拡大しようとするあまり、また、企業の利益を優先しようとするあまり、従業員を不当に扱うなどの違法行為がニュースに取りざたされることがしばしば見受けられます。

また、従業員が職場内において、衛生面などの管理を怠り、消費者からの信頼を失ったりと、ニュースに流れてしまい、事業の継続が困難になるという事件も勃発しています。

そのリスクヘッジとして、あらかじめ、社内規範の見直しをしておくことが大切だと多くの声が上がっています。

職場内問題の増加

一昔前の労働トラブルは、残業代未払いや不当解雇などがほとんどでした。

しかし、近年多く見受けられるのは、過度な労働による健康障害や、ハラスメントによる精神障害など、その中身も多様化しています。

このような社員間のトラブルにより、社内環境や労働環境の乱れが、ネットやニュースで外部に漏れたりすると、企業の社会定期信用はもちろん、採用活動へ悪影響を与えます。

このような事態になる前に、法規範に準じた、労働環境を整えることで、未然にトラブルを防ぐことができます。

企業への社会的責任

近年、世界中でブームとなりつつある、「SDGs」運動ですが、その前から、企業においては、「CSR」という、社会的責任というものが求められていました。

CSRにおいては、とくにeco対策が挙げられますが、その取り組みで、企業イメージが向上し、株主や消費者との良い関係を気づけたり、経費削減というメリットも受けられます。

そのことが注目され、CSRの取り組みと合わせて、倫理規範も見直されている傾向があります。

具体的なコンプライアンス違反

2000年以降、企業の様々な不祥事が多くなってきたとお伝えしましたが、それらは今でもたびたび、ニュースで報道されています。

具体的に、どのようなコンプライアンス違反が起きたのか、その事例を紹介し、対策を講じるヒントにしてもらえるといいかと思います。

不正経理

2004年、インターネット関連会社である、ライブドアにおける、粉飾決済事件です。

一般的な会社の損失額を隠ぺいする事例と異なり、飛躍的に収益を増大させ、投資家を欺いた罰は重いとされ、社長が実刑を言い渡されました。

そもそも、コンプライアンスは、経営者が主導していくものですが、経営トップによる不正行為を防ぐことは、容易ではないにしろ、外部監査体制をより強化するという対応策も大切だと気付かされた事件です。

製品の偽装

2007年、自動車タイヤなどの大手メーカーである、東洋ゴム工業の製品偽装事件です。

2007年に断熱パネルの性能偽装、2015年には、建物の揺れを抑える免震ゴムの性能データ改ざんも判明し、会長、社長他、経営陣が辞任に追い込まれました。

10年以上も、1人の担当者に管理をさせ、その次の担当者も異変に気付きながら、約1年も不適合な製品を納入し続けるなど、ずさんな品質管理体制が問題になりました。

情報管理の不徹底

2014年、通信教育の大手である、ベネッセコーポレーションの顧客情報流出事件です。

これは、顧客に他社から、ダイレクトメールが届くということについて社内調査をした結果、約2,000万人をこえる顧客情報が、漏洩した可能性があることが判明し、グループ企業勤務のエンジニアを逮捕しました。

このグループ内での、個人情報の管理体制は、一般的な企業と比べて、ずさんなものではなかったとのことですが、あらゆるケースを想定した管理体制の見直しを考えさせられた事件です。

不当な労務管理

1991年、広告代理店大手の電通の過労死事件です。

1991年、1か月あたり140時間を超える残業をしていた社員が自殺をしたことにより、最高裁において、会社に安全配慮義務違反があったとされ、賠償金の支払いを命じ知られ、敗訴しました。

また、2015年にも同様の事件が起こり、労働基準法違反として、社長が書類送検、その後辞任し、有罪判決を言い渡されました。

この事件により、過労死の認定基準を緩和させる契機にもなり、企業における、労働時間管理の重要性を世間に知らしめました。

コンプライアンスへの対策

コンプライアンスについて、その意味、必要性、具体的にどのような不祥事が起こりうるか紹介していきました。

最後に、では実際にどのようにして、コンプライアンス違反が起こりにくい環境していくか、ポイントを解説していきます。

行動規範の策定

まず、企業として考えたいことは、企業としての基本方針や、従業員の行動指針を定めることです。

そして、社員全員で共有することがコンプライアンスを守るための体制を作る第一歩となります。

それは、従業員が守るべき法令や社内の規則、もし違反行為を発見した時の処罰など、コンプライアンスマニュアルを作成することで、違反が起きないようにするための啓蒙の一つとも言えます。

教育の場の提供

教育の場というのは、企業における、コンプライアンスの啓蒙活動にあたります。

いくら立派な行動規範や、各規則が整っていたとしても、社内での研修や教育が行われないと、社員にも浸透しません。

一番力を入れたいポイントが実は、この従業員への教育ではないでしょうか。

実際には以下のようなことで、研修を行っていく企業が多いです。

・責任の範囲、実務経験などに応じて職務の階層別に研修を行う

・パネルディスカッションなどのように、参加型の研修で周知を図る

・コンプライアンス問題が発生したタイミングで研修を行う

・業界内や社内ルールなど、大きな変更があった時に研修を行う

体制整備

体制整備の主な内容として、相談をしやすい職場環境を作ることがポイントとして挙げられます。

コンプライアンスについて、行動を活性化させ、なおかつ実効性のあるものにするために、情報共有や意見交換を行なえる職場環境づくりが必要になります。

具体的には、コンプライアンスに関する、報告や相談ができる窓口を設ける、ことが挙げられます。

また、問題が提起された時に、中立的な立場の人間が、公平に判断を下す制度の導入なども効果的だと言えます。

このように、コンプライアンスは、一人だけが意識を高く持っていてもあまり効果がなく、社内全体で、意識を高く持つことがとても大切です。

専門家の活用

最後に、コンプライアンスを守るために、社内でできること以外に、専門家に監査を依頼するという方法があります。

労務監査という形で、社会保険労務士に依頼して、労務が適切に遂行できているかの確認をしてもらいます。

実際に、労使・労働問題は、働き方が多様化してく中で、これからも増えていくことが予想できます。

加えて、労務問題の対策として、毎年のように法改正や制定が行われ、それをきちんと守れているのか確認するためにも専門家に依頼することで、社員を守ることもでき、かつ、コンプライアンス違反の防止にも繋がります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

たった一度のコンプライアンス違反は、これまで積み上げてきた信頼や実績を一気に崩してしまいます。

社員一人ひとりにしっかりと意識付けを行うことは、すぐには難しく、ある程度の時間が必要です。

地道な啓蒙活動を続けることは、経営者と従業員の意見交換の場も多くなり、相乗効果として社内の雰囲気が良くなったりと、悪いことばかりでもないでしょう。

これまでに、ご紹介した内容を元に、今一度コンプライアンスの大切さを認識してもらい、今後更に社内の体制整備に力を入れてもらえたらいいかと思います。

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